2017年6月8日木曜日

言葉で、どこまで説明できますか?



河瀬直美監督の最新作映画「光」は、いろいろな問いを与えてくれる映画でした。

この映画は、視力を失いつつあるカメラマン(永瀬正敏)と、視覚障害者のために映画の登場人物の動作や情景を言葉で伝える音声ガイドの女性(水崎綾女)の物語。
公式サイト:http://hikari-movie.com/

ネタバレになってしまうので詳細は避けますが、
観終わった後、私にとって、問いの一つになったのが、
「言葉で、どこまで説明できるか?」ということ。

「音声ガイドをする映画の世界を、どのように言葉で伝えたらいいのか?」
ということを考えていくと、

日常の中でも、自分のとらえている世界と、他人がとらえている世界とは
異なる部分があることを意識することになります。

つまり、自分の世界観を、他の人に伝えたり、共有したりするのが
「言葉」だと思い、

一方で、同じ「言葉」を使っていて、思い浮かべる物事がずれることもある。
言葉を使うことで、世界観のズレがハッキリすることもある。

言葉は、人それぞれの世界観をつなぐのか、それとも人それぞれの世界観の違いを明らかにし、断絶させるのか。

なんてことを考え始めるたら、もやもやしました。

このもやもや、私は、嫌いではないです。



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