2016年12月26日月曜日

【クリぼっちの自分に、問いをたてよう】


クリスマスを一人ぼっちで過ごすことを、「クリぼっち」というそうです。

「一人じゃ寂しい」と気にしたり

逆に、

いや、「クリぼっちなんて、平気さ」と強がってみたり、

いろいろな気持ちが生じるものかもしれません。


「クリぼっち」という言葉について考えてみると、

「クリスマスは、恋人や家族と過ごす」=幸せ

という価値観がベースにして生まれた言葉だと思います。

そんな価値観を疑ってみるのも、面白いかもしれません。

「一番、大事にしているものは何ですか?」

そんな質問をされたら、あなたは、どう答えますか。

自分の生き方、価値観が問われる質問ですね。

自分のことって、分かっているようで実は分かっていないもの。

自分で、自分を問うことで、見えてくるものがあります。

例えば、前進できていないなと感じる時、

実は、何が問題か分かっていなかったり、

「これが、問題だ」と思っているものが、

実は、「本当の問題」ではなく、行き詰まってしまうことが起こります。

そんな時、まず、自分の頭の中、心の中にあるものを「言葉」にしてみる。

「言葉」にすると、まず、あいまいなものが明確になります。

頭の中や心の中にあるものを「言葉」にするきっかけは、

自分で自分に質問してみることです。

『あなたが、一番、大事にしているものは何ですか?』

今朝は、こんな問いをたててみました。

クリスマスも終わり、今年も残りわずか。


頑張っていきましょう。

2016年12月22日木曜日

【あなたには、分からない。あなたは、知らない。その一言は、何のために必要ですか?】


「あなたは、障害者じゃないから、分からないでしょ」

「あなたは、障害者の家族じゃないから、分からないでしょ」

「あなたは、福祉の考え方を知らないでしょ」

そんなふうに、言われることがあります。

「たしかに、そうですね」と思う気持ちもあれば、

「だから、何ですか?」と思う気持ちもあります。

私は、「おかしいな」「変だな」と思うことを、

ほおってはおけない性格なので、それを口にしてしまうことが多いです。

私から「おかしくないですか?」「変じゃないですか?」と問われた相手にしてみれば、

「それは、言ってほしくなかった」と思う気持ちがあるのだろうと思います。

問いに対して、答えがなかったり、

答えを表に出せない事情があるから、

「あなたは、知らない」「あなたには、分からない」と返すしかないのかもしれません。

「あなたは、知らない」「あなたには、分からない」と言われた私は、

自分の知識や経験の不足、立場の違いなどを確認することができます。

しかし、

「知っている」と「知らない」の間に線を引く一言で片づけられてしまうと、

そこから何も生まれない気もします。

「あなたは、知らない」「あなたには、分からない」という言葉の裏側に、

「知ってほしい」「分かってほしい」という思いがあるならば、

どうしたら、その思いが伝わるか。

どうしたら、その思いを共有できるか、が大切なのではないでしょうか。

丸谷才一さんの著書「思考のレッスン」に「謎を育てる」という項目があり、

次のように書かれています。

考える上でまず大事なのは、問いかけです。

つまり、いかに「良い問」をたてるか、ということ。

「良い問いは良い答にまさる」という言葉だってあるでしょう。

では、「良い問」はどうすれば得られるのか?

それにはかねがね持っている「不思議だなあ」という気持ちから出た、

かねがね持っている謎が大事なのです。

一番大事なのは、謎を自分の心に銘記して、常になぜだろう、

どうしてだろうと思い続ける。

思い続けて明確化、意識化することです。

丸谷さん自身は、疑問に思ったことを、ずっと心の片隅において

問い続けたことで理解できた経験をお持ちだそうです。

「謎」は言い換えると、「違和感」にも当たる気がします。

スッと受け入れられないこと、なんか嫌だなと思ったこと、

それらについて「なぜ?」と問いを持つことが、

考えることのスタートかもしれません。

「知らない」「分からない」からこそ出てくる「なぜ?」を

大切にしていこうとも思います。


2016年12月21日水曜日

【逃げ恥】ゆりちゃんのセリフから、「呪い」で自分を縛るのはやめよう

「女は、たくさんの呪いをかけられているの」

連続ドラマ「逃げ恥」(逃げるは恥だが、役に立つ)最終回

皆さん、ご覧になりましたか?

石田ゆり子さんが演じた主人公のお姉さんのセリフに、

こんなものがありました。

お姉さんは美人で、頭がきれて、仕事はバリバリできるけど、アラ50、独身。

でも年齢は気になっている。

そんなお姉さんが、17歳下の男性に恋してしまう。

同じ男性を好きな20代女性を目の前にして言ったセリフです。

もう若くないから。

年齢差があるから。

世間からみたら、ちょっと。

そんな「呪い」に縛られて生きていくのは、どうなの?

という問いかけです。

お姉さん自身が、相手に問いながら、自問自答する問いでもありました。

『自分の可能性を狭めているのは、いつだって、自分である』

これは、「言葉にできるは武器になる」という本のなかに、

出てきた言葉。

男性にかけられている「呪い」もあるはず。

その呪縛から、自分を解き放っていくと、生きやすいかもしれません。



2016年12月20日火曜日

【本当の友情って、どうしたら手に入りますか?】

やっぱり、肉ですね。

「本当の友情、愛情って、なんだろう?」

そんなことを考えたことがありますか?

クリスマス、お正月、学校では冬休み・・・

恋人同士、お友達、家族や親せきと集まる機会が多くあります。

一緒に過ごす人が少なかったりすると、

独り寂しく過ごすことについて、

いろいろ考えてしまう人もいるかもしれません。

逆に、大勢の人と会ってわいわい過ごしていても、

なんとなく楽しい気持ちになれず、

無理をしている自分に気がつく人もいるかもしれません。

哲学者・池田晶子さんは、「本当の友情」について、

次のように書いています。

『本当の友情というのは、

自分の孤独に耐えられる者同士の間でなければ、

生まれるものでは決してないんだ。

なぜだと思う?

自分の孤独に耐えられているということは、

自分で自分を認めることができる

自分を愛することができるということだからだ。

そして、自分を愛することができない人に、

どうして他人を愛することができるだろうか』

(池田晶子・著「14歳からの哲学」より)

本当の友情、本当の愛情は、

相手次第で手に入るのではなく、


自分次第で、自然に手に入っているものかもしれませんね。

2016年12月19日月曜日

【考えているはずなのに、同じところをぐるぐるとまわって、前に進んでいない。そんな時、何が起こっているのか】

熊本で購入した日本酒スパークリング

考えているつもりなのに、同じところをぐるぐるまわってしまう。

それは、これまでの過去に起こった出来事について、考えている時。

つまり、記憶をもとに考えているからです。

答えを出すことが難しいことに、

ああでもない、こうでもない、と考えて、ぐるぐる回ってしまいます。

記憶は、記憶として消すことはできないけれど、

「これから、どうしたい?」「これから、どうありたい?」

ということにベクトルを向けないと、考えるということはスタートを切れない。

これまでの経験や、これまで味わった感情は、

自分の考えをつくっている基盤になっているものだけど、

それを踏まえて、「これから」に目を向けないと、「考える」ことは進まない。

『言葉にできるは、武器になる』を読んで、こんなふうに整理ができました。

本書は、自分の「内にある言葉」に焦点を当てて、

それを外に向けて発することを「武器」とする考えについて書かれています。

売れている本になっているのも分かる気がします。







2016年12月16日金曜日

【やる気はあるけど、行動できない。そんな時、どうしたらいいですか?】

EAST LOOPのクリスマスツリー 東日本大震災復興支援のための商品です。


「いつか」は、いつまでもやってこない。

やる気を、行動に変える。

『言葉にできるは武器になる』(梅田悟司・著)に、

こんな言葉が書かれていました。

「これをしよう」「これをしたい」と思っているものの、

なかなか行動に移せない。

そういうことって、ありますよね。

「やる気」はあるけど、できないのは、

そこに何か理由があるからですが、

その時に、

「自分の行動力がないからだ」

「自分のやる気がその程度のものだ(やる気が足りないんだ)」

と考えてしまうと、ますます行動が遠のいてしまいそうです。

大切なのは、『やる気→→→行動』の「→」をつくること。

まず、

「これを、したい」「これを、しよう」と思っているものの中から

「本当に、したいもの」を絞り込む。

それを達成する方向に向けて、1ミリでも進むために、何をしたらいいのか?

大きく前進しなくても構わないので、1ミリでも前に進める行動を具体化する。

例えば、「早起きをする」「朝食をしっかり食べる」「朝、鏡の前で笑顔をつくる」

など、小さな行動目標をつくる。

ひとつひとつが達成できたら、「できた」と確認する。

最初は、小さな「→」が、一つひとつできるようになると、→を大きくすることができて
きます。

「いつか」は、いつまでもやってこない。


だからこそ、今、できることから始めたいものです。

2016年12月15日木曜日

【言葉を大事にすることが、自分を大事にすること】

お土産として、たいやきをいただきました



「言葉は道具なんかではない。

言葉は、自分そのものなのだ。

だからこそ、言葉は大事にしなければならないのだ。

言葉を大事にするということが、自分を大事にするということなのだ」

哲学者・池田晶子さんの言葉です(著書「死とは何か」より)

「言葉は、自分自身を表すもの」ということだと思います。

小説家・村上春樹さんは、著書「職業としての小説家」の中で、

言葉について、次のように書いています。

「言語というのは生きているものです。人間も生きているものです。

生きている人間が生きている言語を使いこなそうとしているのだから、

そこにはフレキシビリティー(柔軟性)がなくてはなりません。

お互いが自在に動いていって、いちばん有効な接面をみつけなくてはなりません」

村上さんは、言葉は、「自分自身を表すものである」ことを踏まえて、

「人と人が接する」ということに焦点をあてて、言葉について書いています。

言葉は、毎日、使うもの。

だからこそ、日々、自分自身を創ることになりますね。

言葉そのものを磨くこと


柔軟性をもった使い方、改めて、考えてみたいです。

2016年12月14日水曜日

【どこまで許せる?受け入れられる?心の許容量について悩んだ時、どうしたらいいですか?】

山種美術館、日本画の教科書京都編 良かったです。

例えば、約束したことを守らない人がいる時、あなたは、どうしますか?

「守らない人が、悪い」と考えて、守るように注意する。

守れるようにサポートする。

相手が理解し、約束を守れるようになれば、それで解決します。

しかし、どうしても、「約束を守る」ということが頭に入らない。

頭に入っても、抜けてしまう。

自分の気分しだいで、約束を破ってしまう。

そんな相手だったら、どうしたらいいでしょうか。

「この人が約束を守るのは、無理」と諦めるのも、

一つの方法かもしれません。

でも、それでいいのかどうか、別の悩みも生まれそうです。

相手との関係性や、約束の内容、その時の状況によって、答えはさまざまですね。

コーチングの視点で整理していくと、

「約束を守らない人に、どう対応するか?」という問いの答えを求める前に、

再度、確認しておきたいのは、自分自身のゴール。

「自分自身が、最終的にどこへ向かっていきたいのか?」というゴールです。

自分がこうありたい、こういう状態を目指したいという

ゴールが明確に見えていると、

そのために、何を選択すればいいのかが見えてきます。

ゴールを描いた時に、

その相手が重要な人物でないのなら、関係を断つこともあるでしょう。

ゴールに到達するうえで、重要な人物であるなら、

適度な距離を探すことかもしれません。

もう一つ、別の視点から考えてみると、

自分自身が心理的に受け入れがたいことについて

「そういうことも、あるよね」と許容できる余地、

白黒つけない空白みたいなものを、心の中にどのくらい持てるか、
ということ。

心のゆとりを、どれだけ広げられるかということです。

村上春樹さんのエッセイ「職業としての小説家」の中に、
システム全体の調和と例外とのバランスという指摘がありました。

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どんな社会においても、もちろんコンセンサス(合意)は必要です。

それなくしては、社会が成り立ちません。

しかし、それと同時に、コンセンサスからいくらか外れたところにいる比較的少数派の

「例外」もそれなりに尊重されなくてはなりません。

あるいはきちんと視野に収められなくてはなりません。

成熟した社会にあっては、そのバランスが重要な要素になってきます。

そのバランスの取り方によって、社会に奥行きと深さが生まれます。

(村上春樹著・職業としての小説家より。一部追記)

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これは、個人におきかえると

全体の調和(信念、生き方、価値観など)と
例外(違和感のあるものを受け入れる余地など)とのバランスに重なるのではないでしょうか。

つまり、全体の調和と例外のバランスの取り方が、

生き方の奥行きや深さを生むような気がします。