2017年6月15日木曜日

簡単になぐさめられてはいけない


簡単になぐさめられてはいけない

鴻上尚史さんの著書「孤独と不安のレッスン」の中に
「簡単になぐさめられてはいけない」という一節があります。

鴻上さんによると、
孤独と不安には終わりはなく、それらに向き合い、楽しんで、生きていくことが大切。

孤独と不安をごまかすために、勇ましい国家論、密着する家族、詐欺のような金儲け、社畜が好きな会社などに すがりついたりしないようにしてほしいそうです。

インターネットにはまるのも、すがりつく行為の一つ。
なぜなら、「簡単になぐさめられてしまう」から。

ネットを使って仕入れた情報やつながりで、
とりあえずは、孤独と不安を埋められるかもしれないけれど、
それは応急処置にすぎず、根本的な解決にはならないからです。

この一節を読んでいて、
自分自身の経験を振り返ってみると、
「簡単になぐさめられてしまう」ものは、その時々で、いろいろあって、
上っ面だけの優しさだったり、
その場しのぎの人間関係だったりなどが思い当りました。

それらはマイナスなものだと言いきれないけれど、
「簡単になぐさめられてしまう」ことを選んでいると、自覚することが大切なのかもしれません。

鴻上さんは、
「何をしたらいいか分からない」ということを学ぶ必要があるともいいます。
人は、人生のどこかで必ず、「何をしたらいいのか分からない」状態になるので、できれば若いうちに、「何をしたらいいのか分からない」という状態を経験して、その孤独や不安を経験し、慣れておく。

簡単になぐさめてくれるものにすがるのではなく、
自分自身で、「何をしたらいいのか分からない」というその現実に向き合う。
分からなくて、途方にくれる。
そうしていくうちに、孤独と不安と向き合って生きていく覚悟が決まるものかもしれません。





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