2017年2月22日水曜日

【世界は、気持ちでできている】




季刊誌「コトノネ」21号の「ことばを授かる」の頁を読んで、涙がこぼれました。

同誌のカメラマン岸本剛さんが、相模原障害者殺傷事件が起きた津久井やまゆり園の写真を撮りにいくことになり、そのことを家族に話したところ、折り鶴を折ろうということになったそうです。

小学生のお子さんが、折り鶴に書いた言葉が「世界は、気持ちでできている」

この事件を考えるたび、重苦しい気持ちになりますが、事件のことを知って、このような言葉を発することができる子どもがいることに、少し救われるような気もします。

大人には、次の世代を育む責任がある。

これは、子どもを育てている親だけでなく、家族や子どもがいなくても、社会の一員として、次の世代を育てていく責任がある。

そんなことを思ったりしています。





2017年2月17日金曜日

【魅力的な性格の秘訣とは?】 

湯の丸温泉スキー場にて、スノーシュー体験。ウサギの足跡を見つけました。 

魅力的な性格の秘訣を3つ、挙げるとしたら、どんな事柄を挙げますか?

「人望が集まる人の考え方」(レス ギブソン著)によると、
(1)相手を受け入れる
(2)相手を認める
(3)相手を尊重する
だそうです。

相手を受け入れるとは、相手のありのままを、とにかく受け入れること。

相手を認めるとは、相手の長所を見つけるなど、相手の存在価値を見いだすこと。

相手を尊重するとは、認めるよりも、さらにプラスの価値を見出し、相手の存在を高く評価すること。

「受け入れる」、「認める」、「尊重する」の3つには、ホップ、ステップ、ジャンプのようなイメージが沸いてきました。

個人的には、一番最初の「受け入れる」が、とても大切であり、難しさも感じます。
相手によっては、「受け入れているつもりが、できてなかった」とか「受け入れがたい」ということがある気がします。

相手のあるがままを受け入れることに抵抗感を感じたら、
どうしたらいいでしょうか?

一つの解決方法として、「なぜ?」を自分に問い直してみたいと思っています。

「受け入れたつもりが、できてなかった」とか、「受け入れがたい」とか、
感じている自分に気がつくことが、まず、第一歩であり、大きな気づきです。

抵抗感、違和感は、「なぜ?」沸いてきたのか?
自分自身の価値観から出てくるものなのか?
育った環境や、これまでの経験に影響されているものなのか?
自分自身の欲求や感情に関係しているのか?
照らし合わせてみると、自分自身の在り方が見えてきそうです。

「魅力的な性格の秘訣」して挙げられた3点は、相手に対する在り方ですが、
それは、自分自身の在り方でもあり、自分を受け入れる、自分を認める、自分を尊重することとつながっているのだと思います。

2017年2月16日木曜日

【ありがとう。感謝の言葉は、何を引き寄せますか?】


「感謝」という言葉。
「謝」という文字は、「言」に「射」と書きます。
「射」は「弓を射る」ことですが、ピンと張ったものを放つことで、緊張を緩める意味があるそうです。つまり、「謝」は、言葉を発することによって、緊張を緩め、人と人の距離を縮めるということです。

先日、出張で出かけた九州の地方都市。
「地元ならではの美味しいものを食べよう!」と意気込んでいたのですが、
電車を降りると、駅前にはコンビニさえも見当たりませんでした。

さびれた雰囲気の漂う駅前をきょろきょろしましたが、
「美味しいものを期待するのは、無理かもしれない」という思いが沸いてきます。
諦めたつもりで、夜には居酒屋になるようなお店の引き戸を開けました。
時刻は13時少し過ぎ。
まだまだランチタイムのはずですが、店内は活気どころか、お客さんは一人もいません。「これは、本当に、お店の選択を失敗してしまったかも」という不安に駆られましたが、すぐに、お店の奥から「いらっしゃいませ!」と、元気な声が聞こえました。

カウンターに座り、メニューを眺めていると、
定員さんが勧めてくださったのが、「洋風かつ丼」。
いわゆるB級グルメなのか、地域興しのメニューなのか、この地域でいくつかのお店が「洋風かつ丼」を出しているそうです。

せっかくなので、いただくことに・・・。

ライスの上に、揚げたてのトンカツ。
その上に、出汁を使っていると思われるオリジナルのソースがかけられていました。
少量のパスタも添えてあります。

トンカツといえばキャベツが定番ですが、「洋風かつ丼」は、キャベツをのせず、ソースが各店のオリジナルであることが特徴だそうです。

貸切状態の店内でしたが、「洋風かつ丼」を美味しくいただきました。

お会計を済ませてお店を出ようとすると、
店員さんが籠を差しだして「飴をどうぞ」と一言。

さらに、キャリーバッグに、パソコンを入れたカバン、カメラバッグを下げた私のために、引き戸を開けてくださいました。

「お勧めしていただいたのを選んで、正解でした。美味しかったです。ありがとうございます」とお礼をいうと、店員さんが笑顔で「お気をつけて」。

心が温かくなりました。

ふと、冒頭であげた「感謝」の文字の語源を思い出しました。

店員さんの明るい「いらっしゃいませ!」の一言
「こんなの、あるんですよ」と「洋風かつ丼」を勧めてくださったこと。
帰りがけに「飴を、どうぞ」とサービスし、
引き戸を開けて「お気をつけて」一言。

店員さんの言葉、一つひとつに感じたものは「感謝」。

お客さんの様子を感じとり、言葉を発し、緊張を緩め、距離を縮めているということでした。

緊張しながら入ったお店でしたが、
私は、店員さんと言葉を交わすうち、緊張がほぐれて、居心地がよくなりました。
自然に「ありがとうございます」と、お礼を言いたくなったのです。

「ありがとう」という一言は、感謝をもっとも簡潔に言い表す言葉。

「ありがとう」を言える事を、たくさん見つけられる心でいたいものです。

今日も、「感謝」を大切に。

2017年2月15日水曜日

【安定したいですか? 変化したいですか?】

雪の上に、天使の像をつくる方法を教えてもらいました。


「人間は、一方で安定を求めており、一方で変化を求めているものである」
心理学者・河合隼雄さんの著書に、こんな言葉がありました。

安定も、変化も、とらえ方は人それぞれですが、

どちらも、良い意味でとらえることができたらと思います。

例えば、慣れない仕事を任されたり、新しい事業を立ち上げた時、

これまでと同じ考え方では対応できない事が出てきます。

それまでの考え方を変え、取り組み方を変えることが求められます。

環境や状況の変化の中で、人は、変化を求められます。この時の変化は、成長といえるかもしれません。

「大変だ」「難しい」と感じた時、「自分が変化できるチャンス」「自分が成長できる機会」と捉えられるといいですね。

人は、慣れ親しんだ環境の中にいると安心します。心身ともに安定していることで、
「いざ!」という時に発揮する力を蓄えておけるかもしれません。

しかし、安定ばかりでは、退屈に感じることもあるでしょう。
「いつもと変わり映えがしない」「毎日、退屈な気がする」などと感じた時は、
その安定の中に、どんな価値があるか考えてみたいと思います。

安定を手に入れている状態だからこそ、自分を見つめなおす時間を持ち、
すでに手に入れている強みや長所を確認してみるとよいかもしれません。

「自分は、こんなことができる」というものが見つかったら、それを活用することを考えてみましょう。すると、自然に「変化」が生まれ、退屈が消えているような気がします。

人は、安定も、変化も、求めている。

安定ばかりでも、変化ばかりでも上手くいかない。

つまり、両者のバランスや、循環なのだと思います。



2017年2月14日火曜日

【自分の態度や行動は、どうしたら確認できますか?】

カップ酒のラベルが面白かったです。アルコール弱いので飲めないですが(犀の角@上田市)

 「一つのことにこだわり、気になる性分だ」
「大ざっぱで、細かいことは気にしない性分」
「大胆な行動をするけど、内心はいつも緊張している」
「石橋を叩いて渡るような慎重派」などなど、

自分の態度や行動について振り返ると、発見がありますね。
自分の視点で分析し、評価することあります。

「振り返り」は、自分の記憶を頼りに実施するものですが、
自分が関わる人(相手)の態度や行動を見ることも、
「振り返り」につながります。

『人望が集まる人の考え方』(レス・ギブリン著)という本の中に、
「まるで鏡の前に立っているように、相手はあなたの行動と態度を反映する」
という指摘がありました。

感情は、相手にも伝染することがあります。
自分の行動や態度は、相手に影響しますので、相手の態度や行動をよく観察すると、自分の態度や行動が分かるものかもしれません。

また、同書には「人々は、あなたの自己評価に基づいてあなたを受け入れる傾向がある。自分はつまらない人間だと思っているなら、自分を軽んじてほしいと相手に頼んでいるのも同然だ」という記載もありました。

「自分は、こうありたい」「こんな人に、なりたい」という自分の理想像を、
しっかり描いていくと、周囲からも、そのような人間として扱われるようになるということですね。

自分の理想像を描くことの重要性を、改めて感じます。


今日も元気に。

2017年2月7日火曜日

【人と人の間にあるもの】




「人間は、人に間と書きますし、間というのは、距離感。人と人の距離感が大切ということですね」

ランチをご一緒したお友達から、こんな話を聞きました。

「人間」は、漢字で「人」に「間」と書きます。
「間」というのは、人と人の間の距離と考えることができます。
距離が狭いと、依存しすぎかもしれませんし、親密なのかもしれません。
逆に距離が広いと、孤独かもしれませんし、自立していると言えるかもしれません。
ちょうど良い距離感を保つことが難しいから、人間関係の悩みが多いのだと思います。


人と人の間にあるものについて、もう少し考えてみると

人と人の間にあるもの、「言葉」もその一つだと思います。
人と人の間に距離があるから、意思の疎通を図るため、互いにやりとりをするため
「言葉」を使います。人と人の間で、言葉はキャッチボールのように交わされています。

人と人の間に距離があるから、言葉がうまく届かなかったり、すれ違ったり、ばっちり届いたり、響いたり、さまざまな反応が生まれますね。

「言葉」がなくても、「雰囲気」や「空気」があると言えるかもしれません。
同じ時間、空間を共有する時、人と人の間に一体感が生まれたり、緊張感が生まれたりすることがあります。

人と人の間にあるもの。
「間」があるからこそ、面白いのかもしれません。


2017年2月6日月曜日

【自分の「強み」、知っていますか?】

信州のお土産の中でも、これは好きなお菓子です。雷鳥の里

「あなたの強みは、何ですか?」と質問されたら、どう答えますか?
次から次へと強みを挙げることができるでしょうか?
それとも、たった一つ、これはというものを挙げるでしょうか?

『なぜ、一流になる人は「根拠なき自信」を持っているのか?』(久世浩司・著、ダイヤモンド社)によると、

「根拠なき自信」をつくるには、
①自己効力感(価値ある目標を達成できると自分を信じる)
②自己肯定感(失敗しても自己否定せずに自分の価値を信じる)
③失敗許容力(失敗を恐れずに、チャレンジしつづけることができる)
の3つが心理的な資源になるそうです。

私が、もっとも大事だと思ったのは、自己肯定感。

「どうせ、自分はこの程度だ」「自分なんて、ダメだ」と自己否定してしまうと、
前に進めなくなりますね。

逆に「自分は、これができる」「自分は、これを成し遂げられる」と思うことができ、自分で自分の価値を認めることができると、次の目標に向かって前進していける気がします。

著者の久世氏によると、自信が足りない人は、自分の強みを知らない。
つまり、自分の強みを自覚していない人が多いそうです。

ここでいう強みとは、他人と比べて秀でているかどうかを問うものではなく、
「今、ここにいる自分は、ダメなところばかりじゃなく、良いところもあるよね」
と、自分で自分に言えることだと思います。

本当は、自分の中にたくさん強みを持っているのに、
無知だったり、見失ってしまっているものかもしれません。
 



2017年2月3日金曜日

【「最高の自分」をつくるには?】

喫茶店にて、プリンセットを


「最高の自分」をつくるには、どうしたらよいでしょうか?

「最高」=もっとも良い状態 というざっくりしたイメージはあるものの、

実は、「最高」がどんな状態なのか、分かっていないものだと思います。

「最高の自分」が曖昧なままでは、そこを目指す方法も分かりません。

ですから、まず、「最高の自分」を具体化することが大切です。

とっかかりやすいのは、

これまでの人生の中で「最高の自分」を思い出してみることです。

過去の経験を振り返って、これまでの人生の中で「最高の自分」は、
「いつ」「どこで」「どんなことをして」「どうなったか」「その時の自分はどんな気持ちだったか」を書き出します。

例えば、
(いつ)→学校の学園祭で、
(どんな時、どこで)→演劇の舞台に立ち、
(どんなことをして)→観客を感動させる演技をして、
(どうなったか)→大喝采をいただいた瞬間、
(その時の自分は)→達成感があり、気持ちが良かった

こんな感じです。

これができたら、今度は、思考を未来へ向けて、
これからの人生において「最高の自分」が達成できるとしたら、
(いつ)
(どんな時に、どこで)
(どんなことをして)
(どうなるか)
(その時の自分は)
を書き出してみます。

例えば、パラスポーツ選手であれば、

(いつ)→2020年
(どんな時、どこで)→東京パラリンピックで
(どんなことをして)→世界新記録を出して
(どうなったか)→メダルを獲得
(その時の自分は)→達成感を味わい、歓喜で涙を流している

こんな感じでしょうか。

ここまでできたら、次に取り組みたいことが、2つあります。

1つ目は、
「最高の自分」に到達したあなたは、世の中の人々に対して、どんなことを提供できているか?を考えること。

2つ目は、
なぜ、その状態が「最高の自分」といえるのか。
なぜ、その「最高の自分」を目指すのか。理由を考えてみることです。

人は、社会の中で生きています。
他人の役に立つ、他人に何かを提供できることを確認すると、
やる気は倍増し、行動が能動的になり、その結果として成果につながりやすくなります。

人は、自分の理念、信念、価値観を支えにして生きています。
大切にしているものが、「なぜ?」大切なのか、理由を明らかにできると、
頑張っている理由がしっかりと腑に落ちて、さらに頑張れるようになるものです。

「なんとなく、かっこいい」
「特に何も、他に見つからない」
物事に取り組むきっかけは、たわいもない理由かもしれませんが、

「最高の自分」という成果を求めるのであれば、
自分自身の「ゴール」を明確にしておくことが大切です。

あなたの「最高の自分」は、どんなものですか?


しっかりと描いていきましょう。

2017年2月2日木曜日

【振り返ると、そこに何がありますか?】

ママさん向けセミナーで、おやつにいただきました。安寧いものスコーン


「ご無沙汰しています」

とある企業主催のセミナーの会場、久しぶりに参加して一番前の席に座っていた私に、
主催者側の担当者が近づいてきました。もう何年もご無沙汰していた方でした。

講師への質疑応答で挙手をして、氏名を告げたため、私のことを思い出してくださったようです。わざわざ声をかけるために、私の席のそばにきてくださりました。

「大勢の参加者がいるのに、私のことを覚えていてくださって、ありがたい」と、しみじみ。

セミナーに頻繁に参加していたのは、もう数年前。

その担当者と頻繁に顔をあわせていた頃は、ただただ一生懸命だけで、分からないことを何とか解消しようとしていたように思います。質問したり、教えていただいたり、お世話になることばかりでした。

「あの頃の私、過去の私について、知っている人がいる」

「あの頃の私が、一生懸命に頑張っていたことを見ていて、覚えていてくださったから声をかけてくださったのかもしれない」

「あの頃、頑張っていたことは、無駄ではなかった」

そんな思いが沸いてきました。

その時の自分は、気が付かなかったけれど、

きちんと見ている人、心にとめておいてくださる人がいたことに

後から気がつくこともありますね。

日々の小さな積み重ねが、今の私につながっていること、

また、これからの私をつくるものだと、改めて感じています。


今日も、頑張っていきたいものです。



2017年2月1日水曜日

できることをしない愛

講師のお礼としていただきました。セニモのバッグ



「しよう」と思えばできるけれど、あえて、それを「しない」。

そんな選択をしたことが、ありますか?

例えば、仲の良い同僚の仕事が大幅に遅れていて、
それを手伝おうと思えばできるけれど、
あえて、それをしない。

そんな選択です。

こういう場合、できるのに「しない」を選ぶのは、勇気が要ります。

個人にとっても、「する」を選択したほうが、
「した」という満足を得られるかもしれません。
「できることをした」というほうが、周囲にも説明がつきます。

あえて、「しない」を選択するとしたら
それなりの理由を考える必要が出てきます。

同僚を手伝うか否かの例で考えてみると、
手伝うことで、その場は、早く仕事が終わるかもしれません。

しかし、遅れている仕事を同僚自身がなんとか済ませようという意識は薄れるでしょう。また、別の場面で、同じように遅れても気にしなくなり、スケジュール通りに仕事をすませる努力をしなくなるかもしれません。

心理学者・河合隼雄さんは、エッセイ「働きざかりの心理学」の中で、
子育てに関して「できることをしない愛」というテーマで書かれています。

「ものごとには必ず両面があり、その間のバランスによって、適切にことが運ばれるものである。子どものためなら、どんなことでもしてやりたいという親の気持ちが強くなりすぎると子どもを甘やかしすぎたり、自主性を奪ってしまったりしてかえって良くない。
現在の親たちにとって大切なことは、子どものためならば何でもしてやるというのではなく、できることでも、しないでいることではないだろうか。
これは、何も子どもを放任せよというのではない。単に子どもの勝手を許すのだったら、そこに親の努力は不要である。心のエネルギーを費やさない愛など存在しない。子どものためにしてやりたいのに、しないという点に、親の愛がある」

河合氏の本を読みながら、この記載は、子育てだけではなく、人間関係全般にかかってくるのではないかと考えました。

私は、シェアハウスで暮らしており、他人と一緒に共同生活をしていますが、
対人関係において大切になるのは、「すること」と「しないこと」の両方だと感じています。

互いに気遣い、助け合うことは、「する」に入りますが、
互いに自立し、自律していくことは「しない」に当たります。

「する」よりも、「しない」ことを選ぶのは、とてもエネルギーを要します。
手を貸さないことに罪悪感を感じることもあるし、
「する」ほうが、自分にとっても心地よい気がすることもあります。

それでも、最終的に「しない」を決断する時は、
それが一つの愛だ、といえるだけの理由を考える必要があるのです。

「できることをしない愛」なのかどうか?
自分に問いかけています。