2019年4月22日月曜日

【絶望に効くブックカフェ】孤独、人間関係、逃避願望に「効く」かもしれない本 #読書



ノンフィクションライターの河合香織さんが、
テーマに沿ってお勧めの本を紹介した「絶望に効くブックカフェ」。

書籍のタイトルに「絶望」がついているので、
選書のテーマは「孤独に効く」「死にたいに効く」「人間関係に効く」「恋愛に効く」「家族の絆に効く」「不条理の苦しみに効く」「逃避願望に効く」と、ネガティブなものが並んでいます。

でも、紹介された本を読んだら「効く」だろうと思わされます。

私は、まだ読んでいない本も多く、初めて知った本もあり、読みたくなった本は地域の図書館に予約を入れました。

大型連休を前にして、「本でも読もうかな」と考えている方、
本選びの参考になる一冊です。

絶望に効くブックカフェ (小学館文庫)

2019年4月11日木曜日

ブラインドマラソンの面白さ、伴走の奥深さを知る漫画 #ましろ日



ブラインドマラソンの面白さを知るなら、この漫画。
「ましろ日」(ましろひ)

自転車便を仕事としていた主人公は、交通事故により、失明する。
部屋に引きこもっている状態から、人と出会い、走りだす。
最初は、外へでて、風を感じる心地よさを味わうといった「楽しみ」から、
ライバルや伴走のスペシャリストの登場を経て、
これからパラリンピックへの挑戦を目指すという
「競技」としてのブラインドマラソンの物語に進んでいます。

伴走とは、どういうものか。
二人で走ることの面白さと奥深さ、難しさも交えて描かれています。

単行本は、2019年4月時点で6巻まで出されています。
これから、どんな展開になるのか楽しみです。

#伴走#ブラインドマラソン#パラリンピック




2019年4月2日火曜日

てくてく登るのが楽しい!低山登山の魅力を伝える 安西水丸さんのエッセイとイラスト


山登りにはまりつつあり、

読む本のセレクトも、ちらほら山に関係する本が入っております。

最近、読んだ本の中でイチオシの一冊は、
安西水丸さんの「てくてく青空登山」(MURREN BOOKS

この本は、タイトル通り、安西さんが、てくてくと登った山について書いています。

安西さんが選ぶのは、低山が中心。
毎回、テーマとした山について、どの辺りから登り始めて、こんな道を通って、このような景色や人に出会って、こんなものを食べて、山を降りた。と綴っており、とてもシンプルなのですが、それがとても面白い。

おにぎりの話とか
不味いカレーを食べてしまった話とか、
犬がきらいなのに、遭遇して、びびってしまった話とか、
山をてくてく歩きながら、
食べ物、歴史、景色、好きなもの・嫌いなもの、芸能人の情報などなど、
さまざまな話題が散りばめられています。

安西の趣味や思考が滲み出ているエッセイを集めてつくられた一冊で、
丁寧につくられている本と思いました。

本書の一番最後に、若菜晃子さんが書かれている「解説にかえて 北斗七星のうつわ」が収められています。ここを読んで、改めて、本書の良さを実感しました。

ミューレン編集部



2019年4月1日月曜日

中途半端な人をどう描くか #1R1分34秒#芥川賞



芥川賞受賞作品 町屋良平さんの「1R1分34秒」は、負けが込んでいるボクサーが主人公。

次の対戦に向かうまでのボクサーの日常を、映画を撮っているらしい友達や、新たについたトレーナー・ウメキチとのやりとりを通して描いた作品。

決してカッコいいわけではなく、

はっきりいうと中途半端な姿勢があり、

ダメなところもある主人公。

でも、減量していく過程で、どんな精神になるのか。
周囲の人に対して抱くドロドロとしている心情なども、嫌味のない感じで描かれていて、
読み終えると、爽やかな印象が残る作品でした。

ヒーローになれない、どこかにいそうな人だけど、かっこいいよね、こういうの。
と思わせる。

人の心と身体をどう描くかは、私自身のテーマなので、とても参考になりました。
少し間を置いて、描写を研究してみたいと思います。




#芥川賞#町屋良平