2018年8月29日水曜日

人生は、紙一重。オウムと、清原と、芥川賞。 #文藝春秋・9月特別号




159回芥川賞「送り火」と、候補作の一つとなった北条裕子さんの「美しい顏」がどのように評価されていたのかが気になって、文藝春秋・9月特別号を手に取りました。
この号には、弁護士の滝本太郎氏の「私とオウム真理教の三十年闘争 四女と麻原彰晃の遺体を見送って」、薬物で逮捕された元・プロ野球選手清原和博氏の「独占手記 薬物依存症と甲子園の夢」なども掲載されています。

オウム、清原、芥川賞それぞれ、いろいろ思うのですが、言葉にするのは難しい。

人間って、弱いなぁ。
ちょっとしたきっかけで、暴力を正当化してしまったり、薬物に手を出してしまう。
その背景を考えると、孤独だったのだろうとも思えるし、
心に隙があったとも言えるし、幼稚なのかもしれないとも思います。

将来のことが、100パーセント予想どおりに、望みどおりになることはないのだろうけれど、「ちょっとしたきっかけ」がなかったら?、孤独や、心の隙が、少しでも埋まっていたら?と考えたりします。

オウムにしても、清原氏にしても、「あの人たちは、自分とは違うから」と考える方法もあるけれど、それは、やっぱり違う。

「自分とは違うから」ということで思考を停止してしまうことは、危険をはらんでいる気がします。


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2018年8月19日日曜日

頭が良くて、リーダーシップができて、お金も稼げて、そんな僕に足りないものは? #世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?



世界のエリートは、「美意識」を鍛えているらしいです。

「僕って、頭はいいし、お金もあるし、結構イケメン?。だから、あとは感性を磨けば完璧さっ」とかいう、お話ではありません。


著者によると、世界情勢における、最近のキーワードは「VUCA」だそうです。
これ、知っていました? すみません、世界情勢について、あまりよく知らず、私は初めて知りました。
私は、アルファベットで短縮された用語がなかなか覚えられないので、
自分に念を押すために、書いておきます。「YMCA」じゃありませんよ。「VUCA」です。
VVolantility 不安定
UUncertainty 不確実
CComplexity 複雑
AAmbiguity 曖昧
の省略で、これが最近の世界情勢を現すそうです。

なんだか、ふわっとしていて、どうなるか分からない感じで、先行き不透明で、暗い感じが漂いますよね。

問題を構成する因子が増えていて、
その関係が複雑で、
しかも動的に変化しているので、
解決方法を見つけるのが難しい。

問題とその要因の因果関係を見つけて、
それをモデルとして抽象化して、解決方法を考えていく、これまでの論理的な論理的な問題解決アプローチでは、解決方法が見いだせない。

では、どうしたらいいか?

その時に役立つのが、直感、感性、つまり美意識。
「この世界を、どのように変えたいか?」というミッションやパッション。

論理的には説明ができないけれど、「こっちが、いいよね」というものを選んでいくことが、
問題解決の糸口になるようです。

論理的思考がなくてもいいということではなく、
論理的思考は、それは、それで重要。
論理的思考ができて、さらに、感性、美意識も備えるべきということです。

頭がよくて、リーダーシップができて、お金も稼げて、感性も磨いている。
世界のエリートに、足りないものがあるとしたら、あと何があるのだろう?

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#読書#読書好きの人とつながりたい#ブログ




2018年8月15日水曜日

目の前のことを整理する方法

#モッチョム岳#屋久島
2018年も半分以上、過ぎました。
この猛暑が終わって涼しくなったなぁ、なんて感じた頃から、
時間はあっという間に流れてしまいそうな予感。

このタイミングで、自分の目の前にあることを、一回、整理しておきたい気がします。

大切にしたいのは、1年後の自分、あるいは3年、5年後の自分の理想像に近づくために、今、これから「やりたいこと」

実行したいことが複数ある時は、直近で取り掛かりやすいことや重要度をみながら、
優先順位をつけたいです。

生活を維持するために必要なこともあるので、「やらなくてはならないこと」が
どれだけあるのかも見ておきたいです。

コーチングの視点でみると、「やりたいこと」「やらなくてはならないこと」に加えて、
「すでに、やってみたこと」「やってみたいと思っていたけど、できていないこと(積み残し」なども挙げてみたいです。

「すでに、やってみたこと」は、行動を起こしていることなので、
上手くいっていても、そうでなくても、とても参考になります。

「積み残し」は、これから取り掛かってみたいものが含まれていることもあり、
また、積み残しになってしまった理由を考えると、課題が見えてきます。

私がコーチングをするなら、

理想の私の状態を100%としたら、今は、何%なのか。
その何%には、何が含まれているのか。(すでに、やってみたこと)
残りの何%には、何が含まれているのか。(やってみたいと思っていたけど、できていないこと)
100%に近づけるために、何をしなければならないか。(やらなくてはならないこと)
明日から何をするか。(やってみたいこと)

こんな質問を使いながら、掘り下げていきたいと思っています。

1on 1コーチングは、対話を通して、あなたの現状を整理し、課題を明確にし、
ゴールに近づくための行動計画をコーチと一緒につくっていくものです。
ご関心ある方は、reikakawahara@gmail.com まで。メールにてご連絡ください。

#コーチング#自分掘り起し#質問の力




2018年8月13日月曜日

自分が気がついていないことに、気づくには?

#屋久島#ヤクスギランド

自分が気がついていないことに、気がつく
これって、なかなか難しいです。
なにしろ、気がついていないのだから、気がつく「きっかけ」が必要だと思います。

「きっかけ」をつくっているつもりで、気がついた「つもり」になって、
それで自分を納得させたり、満足している気持ちになったりすることも多い気がします。

中野民夫さんが講師、森雅浩さんが進行をつとめる
Be-Nature School マインドフルリトリート屋久島に参加してきました。

気がついたことは、たくさんありますが、
まずは、上記のとおり、
自分が気がついていないことに気づくことは、
できているつもりで、案外、できていないことがあるということ。
それが、私自身の体験から得た「気づき」です。

自分が、がんばっていること。
自分が、緊張していること。
自分が、疲れていること。
自分が、忘れていたこと。
自分が、大切にしてるもの。
自分が、大切にしていなかったもの。

屋久島の自然に身を委ねたら、最初の2日間は、体がぐったり。頭と心は開放できているのだけど、なぜか、体がぐったり。
その時は、なぜか、理由が分からなかったのですが、
きっと、体の奥底に蓄積していたものが、どどどっーと排出されてたのだと思います。

しだいに体調の軌道が変わって、
体の中に新しいエネルギーが生まれてくるのを感じるようになりました。

ああ、この状態が良い状態なのだと、実感。
頭で考えない、体で感じる「気づき」がありました。

言葉を使う仕事をしていると、言葉にすることで解決しようとします。
それは、確かに、一つの有効な手段であるとも思います。

でも、考える前に、そのための身体の在り方、体調の基盤がつくれていないと、
考えのベクトルが良い方向にも向けられないのだと改めて思いました。

自分がどんな状態にあるか、自分が気が付いていないことに気がつく方法、
「きっかけ」のつくり方は、人それぞれだと思いますが、

身近なところにある自然に身を委ねる時間を持つことは、
かなり有効な方法だと思います。

#屋久島#マインドフルネス#リトリート#Be-Nature School#気づき#学び

2018年8月7日火曜日

教えること、学ぶこと


知識や技術、経験から得たことを「教える」
学校の先生、親、大人だからできる「教える」ことがあると思います。

一方で、先生や親、大人だからこそ、「教える」ことの「落とし穴」もある気がします。
「教える」ことの目的は、学生や、子ども、後輩に、何かを「学んでほしい」から。
本当は「学んでほしい」のに、「教える」ことに力が入ると、相手が自分から学ぶ力を奪ってしまうかもしれません。

コーチングのセッションをしていて思うのは、

まず、コーチングを受けようと思っている時点で、
クライアントさんの姿勢は「前向き」です。
自分の課題を見つけて、解決していこうと考えているからです。
「前向き」の姿勢になっている方が、前に進めるように、
声を掛けていくことが、私のコーチングだと思います。

だから、コーチングでは、何も「教えない」。
その代わりに、クライアントさんに「気づき」があるように質問をしていきます。

学校や家庭、仕事の場で、
最低限の知識や技術は「教える」ことが必要かもしれないけれど、

本当は、自ら「学ぼう」とする姿勢をつくることが大事な気がします。
すぐに成果を求めるあまり、その姿勢をつくる作業がおろそかにされたり、すっ飛ばされている気がしています。

プロセスを大切にしないと、
結局は環境が変わったり、新たな課題が出てきた時に、
これまでに「教わった」答えでは対応できずに
どうしたらよいか、分からなくなってしまうのだと思います。

答えがない時に、どこから手をつけたらいいか。
次に、どうしたらいいか。
考えて、前に進める姿勢をつくるには?
コーチングは使えるけれど、それ以外にも、いろいろな方法があるのかもしれません。



2018年8月3日金曜日

子どもたちの姿は、社会や文化を反映している? 仏ドキュメンタリー映画 #子どもが教えてくれたこと


病気の治療を続けているけれど、
家族や友達とともに、笑いながら、時には涙しながら、
精一杯、今を生きている子どもたち。

子どもたちの姿を、静かに、見守るように映し出した
フランスのドキュメンタリー映画「子どもが教えてくれたこと」

子どもたちの言葉に、さまざまなことを気が付かされます。

「友達が死んだら、長い間、つらい気持ちになる。
でも、それは不幸じゃない。
自分の考え方次第で、幸せになれるんだ」

私が少し驚いたのは、
子どもたちが、自分の病気や治療について、
大人に説明できるくらい、きちんと知っていること。

医師は、子どもに向き合って、病気の状態や治療について説明していて、
その傍らで、親が聞いているシーンも出てきます。

患者は子どもなのだから、本人に説明するのは当然なのだけど、
日本の場合は、どうなのだろう?
子どもには、簡単な説明をして、
詳しいことは、保護者(親)に説明するのではないでしょうか。

子どもたちが、一人一人、個人として尊重されていると感じた映画でした。

映画「子どもが教えてくれたこと」


2018年8月1日水曜日

「あの素晴らしい感動を、もう一度」なんて、要らない。#スポーツ#2020#サッカー#28年目のハーフタイム




「ヒデ」(中田英寿)、「ゾノ」(前園真聖)、GKは川口能活。
監督は、西野朗。

アトランタ・オリンピック サッカー日本代表チームは、予選リーグでブラジルに勝利するという「偉業」を成し遂げたが、決勝には進めなかった。

チームに、何が起きたのか。
試合に臨むまでの時間、選手や監督が何を考えていたか。
チーム内での選手同士、監督との人間関係は、どうなっていたのか。
それぞれがどのような思いを抱えて、試合に出ていたか。あるいは、出られなかったか。

監督や選手へのインタビュー、試合のプレーをもとに描かれた
金子達仁さんの著書「28年目のハーフタイム」。

本書を読むと、サッカー日本代表の「舞台裏」を知るような気持ちになります。

私がもっとも注目したのは、

イタリアのASローマのトレーニングセンターの素晴らしい設備を見た著者が

「資金さえあれば、日本で同じようなものをつくるのは十分に可能である。
だが、人々の心はそうはいかない。日本に真の意味での民主主義が定着し、スポーツが血のレベルで求められるようになるには、気が遠くなるほどの時間が必要ではないか」

と指摘しているところです。

この単行本が出版されたのは1997年。
もう20年が過ぎたけれど、どうなんだろう?
「スポーツが血のレベルで求められる」レベルに、少しは近づいているのだろうか?

2020年パラリンピックを控えているけれど、
私は、パラスポーツを取材しているなかで、
オリンピックやサッカーW杯と同じレベルで語ってしまっていいのか?
と思ったりすることがあります。

過度に「感動」求めることは、したくないとも思います。

本書に出て来るキーワードの一つに、「経験」があります。
スポーツをする人も、見る人も、語る人も、
経験を重ねるなかで磨かれていくものかもしれません。

28年目のハーフタイム (文春文庫)