2016年12月14日水曜日

【どこまで許せる?受け入れられる?心の許容量について悩んだ時、どうしたらいいですか?】

山種美術館、日本画の教科書京都編 良かったです。

例えば、約束したことを守らない人がいる時、あなたは、どうしますか?

「守らない人が、悪い」と考えて、守るように注意する。

守れるようにサポートする。

相手が理解し、約束を守れるようになれば、それで解決します。

しかし、どうしても、「約束を守る」ということが頭に入らない。

頭に入っても、抜けてしまう。

自分の気分しだいで、約束を破ってしまう。

そんな相手だったら、どうしたらいいでしょうか。

「この人が約束を守るのは、無理」と諦めるのも、

一つの方法かもしれません。

でも、それでいいのかどうか、別の悩みも生まれそうです。

相手との関係性や、約束の内容、その時の状況によって、答えはさまざまですね。

コーチングの視点で整理していくと、

「約束を守らない人に、どう対応するか?」という問いの答えを求める前に、

再度、確認しておきたいのは、自分自身のゴール。

「自分自身が、最終的にどこへ向かっていきたいのか?」というゴールです。

自分がこうありたい、こういう状態を目指したいという

ゴールが明確に見えていると、

そのために、何を選択すればいいのかが見えてきます。

ゴールを描いた時に、

その相手が重要な人物でないのなら、関係を断つこともあるでしょう。

ゴールに到達するうえで、重要な人物であるなら、

適度な距離を探すことかもしれません。

もう一つ、別の視点から考えてみると、

自分自身が心理的に受け入れがたいことについて

「そういうことも、あるよね」と許容できる余地、

白黒つけない空白みたいなものを、心の中にどのくらい持てるか、
ということ。

心のゆとりを、どれだけ広げられるかということです。

村上春樹さんのエッセイ「職業としての小説家」の中に、
システム全体の調和と例外とのバランスという指摘がありました。

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どんな社会においても、もちろんコンセンサス(合意)は必要です。

それなくしては、社会が成り立ちません。

しかし、それと同時に、コンセンサスからいくらか外れたところにいる比較的少数派の

「例外」もそれなりに尊重されなくてはなりません。

あるいはきちんと視野に収められなくてはなりません。

成熟した社会にあっては、そのバランスが重要な要素になってきます。

そのバランスの取り方によって、社会に奥行きと深さが生まれます。

(村上春樹著・職業としての小説家より。一部追記)

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これは、個人におきかえると

全体の調和(信念、生き方、価値観など)と
例外(違和感のあるものを受け入れる余地など)とのバランスに重なるのではないでしょうか。

つまり、全体の調和と例外のバランスの取り方が、

生き方の奥行きや深さを生むような気がします。




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