2014年6月18日水曜日

【存在を肯定する】自立と依存






「自立」の反対は「依存」ではない。

自立をしている人とは、依存する先がたくさんある人

自立をしていない人とは、依存する先が限られていて、そこしかない人

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東京大学の先端科学技術センターの熊谷晋一郎さんが、
「存在を肯定する 作業療法へのまなざし」
(田島明子・編著、三輪書店)という書籍の中で、
上記のようなことを書かれていました。

たとえば、

家族、友人、職場、近所、趣味、仕事などなど、

何か重大な物事が発生した時に、
頼れるところ、
拠りどころとなるもの、
依存する選択肢をたくさんもっている人は、
一つひとつつながりは強くなくてもよくなります。

Aが駄目でも、Bを選べる」わけで、
「これしかない」としがみつかなくてもよく、
自立しやすい。

逆に、強い人間不信などがあると、
依存する先が限られてしまい、
「人が信じられないので、お酒や薬物しかない」
という状態にもなりうる。

依存する先がそこしかないので、
そこへのつながりは強くなり、結果的に自立しにくい。

自立について考えるとき、
「依存しているか、依存していないか」ではなく、
「依存している先が多いか、少ないか」がポイント。

依存する先をたくさん持つことが、自立につながる。
ということです。

なるほど。でした。

障害のある身体を生きている熊谷さんのご指摘は、

障害、身体、動きについて考えるうえで、
視界を開かれるように感じます。


2 件のコメント:

  1. ご紹介をいただき、ありがとうございます!(田)

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    1. こちらこそ、ありがとうございます。読み応えのある本でした (*^_^*) 

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