20代、京都で暮らしていた頃、
毎週金曜日の夜になると、西陣へ足を運んでいました。
目的は、当時、金曜日の夜に西陣で開かれていた「金曜夜会」です。
ある会社の駐車スペースが会場として提供され、
西陣織の関係者や若い建築家、大学生などがそこに自由に出入りし、
飲んだり、食べたり、雑談していたのです。
空家になっていた西陣の町家をリノベーションして、若いアーティストが借りている。
その活動に関係する人が、西陣の金曜夜会に集っている。
そんな情報を耳にして、足を運んだことがきっかけでした。
「金曜夜会」に集っていた人たちは、年齢も職業もさまざまで、
西陣織や建築のお仕事の話はもちろん、
京都の文化やしきたりなどのお話はとても新鮮でした。
何よりも、私にとって印象的だったのは、「面白い大人がいる」ということ。
「社会人になったら、家と職場の往復が中心で、あと少し余裕ができたら趣味でもできたらいいのかな・・・」という大人のイメージしか抱いていなかった私には、
「あ、家と会社の往復だけじゃなくていいんだ」
「家も仕事も大事だけど、やる気さえあれば、面白いことは、いろいろできるんだ」
という発見がありました。
いわゆる、「サード・プレイス(第3の場)」
「家」「職場」のほかに、自分の「居場所」をつくるという選択肢があることを、
当時の西陣に集っていた皆さんに、教えていただいたように思います。
「私も、面白い大人になれるかもしれない」
そんな希望を抱くことができたのは、西陣で出会えた方のおかげだと思います。
時は流れましたが、
私も少しは「面白い大人」になれたかな。と思ったり、
まだまだ、もっと、面白くなれるような気もします。
先日、西陣でお世話になった方にお会いすることができました。
久しぶりにお話させていただいて、あの3年間、とても濃い時間だったことを、
改めて思います。
SNSのおかげで、つながりを保てる時代。
そして、人とのご縁に感謝。
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