2016年1月5日火曜日

2016年 年賀状に書いた言葉

2016年の年賀状に書いた「浄」と「静」

今年の年賀状は、吉野弘さんのエッセイに書かれてあった

「浄」と「静」について引用しました。

「浄」

浄化の浄という文字は、サンズイに争うと書く。

つまり、水が争うと書く。

流れる水は、いつも、自分自身と争っている。

自分自身と争う力を失った時、水に限らず、

人間も内部の雑多なものを浄化する力を失うのだと思う。

「静」

静は、青が争うと書く。

青空を仰いでごらん。

そこには、青が争っていないだろうか。

青がひしめきあい、渦巻いていないだろうか

そして、それが、張りつめた静かさとして、空に満ちているのではないだろうか。

空の青さは、底知れぬ深さを持ち、

嵐の海のようにひしめき合い、争うことで、

あの美しい青さをつくりだしている。

吉野弘さんのエッセイ「くらしと言葉」より。

自分自身と向き合い、

自分自身と葛藤することで、

自分自身の内側にあるあいまいなものや、どろどろとしたものが

浄化されてゆく。

さらに、他人と向かい合い

ぶつかりあったり、

励まし合ったり、

協力しあうことによって、

一つの組織や、

一つの社会が成り立ち、

その中にいる自分も成り立つ。

そんなことでしょうか。

2016年、今年もよろしくお願いいたします。









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