2022年1月5日水曜日

「自分らしさ」って何?「生きる」ってどういうこと? 年の初めに心に刺さる1冊



新年早々、心に刺さる言葉と出会う本だった。 
 「読書のちから」は、「言葉のちから」と言い換えてもよいだろう。
 著者、作者の言葉の「ちから」を、人は、その言葉を読むことによって手に入れることができる。

 皆が同じように、そのちからを手に入れるわけではない。
 同じ言葉を読んでも、スルーしてしまうことがあるだろうし。 
 何度も読み返して、その度に、新しい気づきを得ることもあるだろう。 
 その人にとって必要な時に、その言葉、その本と出会えると、それは「ちから」になるのだと思う。

 本書は、著者・若松英輔さんが出会った本・言葉から思考したことを書いている。 
 今回、私の心に響いてきた箇所を書き出してみた。
世の中が押し付けてくる「自分らしさ」から離れ、傷ついた自分の手を、己れの心中でにぎりしめること。 それが自由である。 そして、自由とは、文字通り、「自らに由る」ことにほかならない。
「どう生きるか」を考えるのは悪いことではない。 しかし、それがゆえに自分が「生かされている」ことを感じにくくなるのも事実だ。 それだけではなく、自分という存在が、他者とのかかわりなしには存在し得ないことを見過ごしがちになる。
人生に「答え」などない。 このことは誰もがどこかで感じている。 しかし、その一方で「答え」がないという不安に耐えることができない。 私たちに必要なのは、ありもしない「答え」めいたものではなく、 たしかな「人生」の「手応え」なのではないか。 「答え」ではなく、「応え」を求めよ。 考えるとは謎を解き明かすことではない。 謎を愛することを重んじよ。


新しい1年をどう過ごそうか考える時期のためか、 「自分らしさ」「生き方」などが、私にとってキーワードになっていたようだ。 
 本書で取り上げられている 茨木のり子さん、池田晶子さんの著作など、もう一度、読み直してみたくなった。

0 件のコメント:

コメントを投稿