2020年1月7日火曜日

本をつつむ装幀をつくる人 #つつんで、ひらいて



「この本!」

そう思うのは、本の外側の部分、表紙や裏表紙、背表紙などを目にしたときだ。

棚の中で、その本の背表紙がキラリと光って、目が留まる。

平積みにされた表紙が、特徴のある顔のように見える。
目があってしまい、そらすことがむつかしい顔だ。

「どんな本だろう?」と手に取る。

帯のコピーを読んで、
「読んでみようかな」と思う。

装幀の手のひらの上で、購買意欲を良いように転がされる。

読み手の気持ちを動かすような、本の装幀をつくる人は、

その1冊の本の装幀をつくるために、
自分自身の心を動かしている人かもしれない。

装幀者・菊地信義さんを追ったドキュメンタリー「つつんで、ひらいて」を観た。

紹介される本の装幀、ああ、あの本も、この本も、菊地さんの装幀だったことを知らずに、
本を知っていた。

装幀をつくる過程が、段階を踏んで紹介されるので、
出版業界の方は、「そう、そう」と思うし、
そうではない方は「そうやって、本ってできるのね」と感心するだろう。

丁寧な装幀は、やはり、手がかかっている。
材料にもこだわっていたりする。
一つ一つの工程に工夫がある。
つくっている人は、いろいろな課題があっても、結局、それを楽しんでいるようににみえる。

映画「つつんで、ひらいて」は、
本をつくる「職人」さんの仕事を紹介した映画といえるだろう。


こだわりのある職人さんなので、プライベートはどんな人だろうと興味がわいた。
ドキュメンタリーなので、そういう部分も出てくるかなと思っていたのだが、
骨董の趣味が少し紹介されただけで、家族とか、日常の暮らしについては出てこずに終わって
しまったので、ますます気になった。

菊地さんはエッセイを書かれているそうなので、読んでみようかな。


https://www.magichour.co.jp/tsutsunde/



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