2021年10月24日日曜日

【小さな声、光る棚】面白いと思うのは、その人が垣間見える時

 エッセイを読んでいて、私が面白いなと思うのは、著者がどんな人かイメージが沸いてくる時、著者の人柄が滲み出ている文に出会った時である。


エッセイは、著者がどのような物事に注目しているか。どのような視点でそれを捉えているか。また、テーマについてどのように論理展開をしているかなど、その人の視点や考え、価値観が反映されるものだと思う。


ただ、同じ著者が書いているものエッセイでも、これは面白かったなぁと記憶にしばらく残っているものと、読んですぐに忘れてしまうものがある。

荻窪の書店「Title」(タイトル)の店主、辻山良雄さんの著書「小さな声、光る棚」の中で、私が一番面白いなぁと思ったのは、『父と「少年ジャンプ」』だ。
著者が父親に対して、どう思っていたか。
その見方に、変化がある。


著者と、父との間に、漫画雑誌「少年ジャンプ」が存在する。
「少年ジャンプ」が、器用とはいえない2人の関係を繋いでいたことが感じられて、じーんときた。

小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常

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