2020年6月8日月曜日

【発酵道】新しい生活様式の中で、改めて大切にしたいこと




千葉県香取郡にある老舗の造り酒屋「寺田本家」、先代(23代目)当主 寺田啓佐(てらだけいすけ)さんの著書「発酵道 酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方」。

2007年に出版された本なのだが、今、読んでも、古くない。
コロナ禍の影響を受けて「新しい生活様式」で生きていかなくてはならなくなった
今だからこそ、この本で書かれていることが響く。

造り酒屋の経営がうまくいかず、病気にもなってしまったことを機に、
著者は、自分自身を見つめなおす。
「何が、いけないのか?」
「どうすれば、いいのか?」
「何を大切にして生きていけばいいのか」という問いに向き合う。

「発酵すれば、腐らない」という事実を見つめなおし、
酒造りについて、
微生物の働きについて
素材について
生き方について
考え直す。
様々な人に会い、学んでいく。

本書の中で、勧められている生き方のポイントに「真面目(しんめんもく)に生きる」
がある。
これは、自分の面目に正直に生きるということ。
他と比較することなく、
本当の自分、ありのままの自分らしく、
酒蔵の微生物たちのように生きることだ。

一般的に「真面目」は「まじめ」と読み、これは真剣であることを意味する。
真剣であることは悪いことではないが、何を目的に、何を手に入れるために、真剣であるかが重要だと思う。

「真面目(しんめんもく)」が基盤になければ、真剣に取り組んでいても、それは楽しくないだろう。

本書には、
「頑張る」という言葉は、「我を張る」ということでもあるという指摘もある。

何を大切にして、頑張るのかも、改めて、問い直したい。

#読書
#読書感想文


発酵道酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方










0 件のコメント:

コメントを投稿