2019年10月23日水曜日

【お勧めの映画】「嘘」と「真実」の間にあるものは?



是枝裕和監督の映画「真実」は、母と娘の物語。
観終わった後、ほっこり。
ゆったりして、穏やかに観られて、時々、くすっと笑える。
あたたかい映画でした。

映画の中で、特別な出来事は、何も起こらない。
でも、母と娘の心は、ざわざわっと揺れ動いて、
映画の最初と、映画の終わりでは、2人の関係性が微妙に変わっている気がする。

母と娘って、親子なんだけど、
お互いを鏡の映る自分のように思ったり、
娘は、母の女の部分をみて、真似たり、反面教師のように思ったり、
嫌だけど、似てると思ったり。

母は女優、娘は脚本家という、
少し特徴のある仕事をしている二人なのだけど、

母と娘のそういう関係って、あるよねー。
って思わされました。

「真実」の反対は「嘘・偽り」かもしれないけれど、
「嘘」にもいろいろありますね。

自分のためにつく「嘘」
相手のためにつく「嘘」
どちらの「嘘」も、「真実」を隠すという点では同じですが、
「嘘」をついた人ではなく、
「嘘」を受け取った人が、それをどう解釈したかによって
その「嘘」は大きく変わる気がしました。

自分を欺くためにつかれた「嘘」だと思えば、傷つくし。
自分のことを思ってつけれた「嘘」だと思うと、
いったんは傷ついても、許せたり、
「嘘」の背景にある思いに気づくと、「嘘」は「真実」を伝える以上に、愛が含まれている行為になるかもしれません。

少し寒くなってきたこの季節にもあっていて、お勧めの1本です。

#是枝裕和
#映画
#映画好きと繋がりたい

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