2018年2月5日月曜日

映画のキャッチコピーは「みんなで、救う」アキ・カウリスマキ監督「希望のかなた」

味わい深い作品。温かい優しさに包まれ、所々でピリッと辛く、そして観終わった後、
ずっしりと心に残ります。
お勧めの映画。アキ・カウリスマキ監督の「希望のかなた」

主人公は、シリアから逃れてフィンランドに辿りついた難民の男性。
彼を受けいれるフィンランドの人たちが、とても優しい。
正義感とか、義務感とか、そういうものを振りかざすのではなく、
助けるのは、ただ、「困っているんだから」という理由のみ。
そうですよね、困っているんだから、助ける。
誰が?周りの人が、みんなで、助ける。
それって、本当は、当たり前なんだけど。
今の日本で、この映画に出てくるような人に対して、
みんなで助けることなんて、できるだろうか?と考えてしまいました。

「なぜ、助けるのか?」という理由を持たなければならない気がして、「誰が助けるのか?」ということも、立場や責任、義務のある人を明確にしておかないといけない気がしてきます。

この映画のキャッチコピーは、「みんなで、救う」
「なるほど、そうかぁ」と、観終わった後に思いました。

「困っている人を助けるのが、当たり前」
「みんなで救うのが、当たり前」
ずっと昔には、日本にも、そんな文化があったのではないか。
いつの間にか、とても窮屈な世の中になっていて、
私自身も、その中に埋没して、心に余裕のない一人になっていると感じています。


アキ・カウリスマキ監督は、今回の「希望のかなた」と「過去のない男」以外、まだ観ていない。レンタルで探してみたくなりました。

0 件のコメント:

コメントを投稿