2017年8月31日木曜日

目標を持たなきゃ、ダメですか?


「自分が本当にやりたいことが、はっきりしないんです」
「好きなことはあるんですけど、それでお金が稼げるわけではないので、起業をしたいけど決断できないんです」
コーチングのクライアントさんから、よく聞く言葉です。

人生において何らかの目標を見つけないといけない。
でも、「これだ!」っていうものを見つけられない。
「なんとなく、これがいい」と思えるものはあるけれど、
「これだ!」と決めきれず、決断できないので悩むのだと思います。

私自身、何か決断をするまでは、ああでもない、こうでもないと考える時間が長いタイプ。
「やりたいこと」を問われても、明確に答えられない時が多く、クライアントさんの気持ち、よく分かります。

先日、西国分寺にあるクルミドコーヒーの影山知明さんのお話を聞く機会がありました。
改めて影山さんの著書「ゆっくり、いそげ」を開くと、「目標」に触れている記載がありました。

影山さんは、「時間を味方にして生きるには?」というコラムの中で、次のように書かれています。

いまという時代は、「時代と闘って」しまっている。
「時間を見方にして」生きるのはどうしたらいいか。
一つには、人間関係をギブから始めること(支援する関係)は、それに寄与するだろう。
こちらからギブし、そのことを相手が覚えており、感謝までしてくれていたなら、それはいつか思いがけないお返しになって還ってくる。そうしたことが未来に起こり得ると想像できることは、時間の経過を「楽しみ」なものとしてくれる。
(中略)
もう一つは、目的や目標を絶対視しすぎないことだ。
「いつまでにこれをやる」「こういう自分になる」が強く意識されると、「今」という時が常にマイナス状態となってしまう。常に自分が「目的地に辿りついていない自分」「目標を達成していない自分」と認識されてしまうのだ。

引用ここまで。

次の行動をしやすくなり、モチベーションが高まるなら、目標を立てることは有意義。
でも、目標を立てることで、そこに到達していない自分をダメだと思ったり、
現状をマイナスと捉えて次の行動へのハードルが高く感じられてしまうなら、
あまり有意義とはいえません。

目標は大切だけど、目標を持っていないことがダメではないということ。

「これを、実現したい」という目標はないけれど、誰かが頑張るのをサポートするのが好きで、それをしていると充実感があるという人もいるでしょう。
  
「自分が本当にやりたいことが、はっきりしないんです」と悩んだときは

そもそも、はっきりさせなくちゃいけないのか?

目標はあいまいでも、好きなことの中でやりたいこと、できることあるんじゃないのか?と自問してみたいです。

「好きなことはあるんですけど、それで十分なお金が稼げるわけではないので、
起業の決断ができないんです」

そんな時、そもそもお金はどの程度、必要でしょうか?

好きなことは、趣味で続けて、
生活のためのお金は、好きなこととは別の方法で稼ぐ方法だってあるんじゃないか?

明確な目標を持つほうがよいとは限らないし、

目標を持たなくたってよいのかもしれません。

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