「絶対」というものは、ない。
放送作家・小説家の向田邦子さんは、
妹の和子さんとの会話のなかで、
「絶対」という言葉が出てくると、
「絶対というのは、使わないで」と怒ったそうです。
正しいことを言う人が、正しいことをしているわけではないし、
黙って大人しくしている人が、暴力的な感情を抱えていることもある。
乱暴な態度をとる人が、とても感じやすく、傷ついていたり、
家族には冷たいのに、ペットの犬には優しい人もいる。
人は、絶対にこういう人だ、と言い切れる生き物ではなく、
さまざまな感情を抱えて生きている。
矛盾した行動をとることもある。
向田邦子さんは、そうしたものを鋭くとらえて
脚本や小説を書いていたのかもしれません。
「絶対に、幸せ」はないし、
「絶対に、不幸」もない。
「絶対」というのは、ない。
物事は変化するし、
物事には、自分がまだ気づいていない側面もある
ということだと思います。
「絶対」はない、と分かっているけれど、
あえて、「絶対に、できる」と
口にしてみるのもよいのかもしれません。
目の前にある事実は、不確かでも、
前へ進もうという意識をもてるなら、
それは、確かなものかもしれません。
今日も頑張ろう。
爆笑問題の大田光さんと、向田邦子さんの妹・和子さんの対談は
『向田邦子の陽射し』に収められています。
読んでみたい方は、上の表紙画像をクリックするとamazonにリンクあります。
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