「生ききる決心」
を読んでいて、何度か、涙がこぼれそうになりました。
悲しいのではなく、感動というのとも、少し違う。
この気持ちは、何だろう?
自分で、自分に、うまく説明ができないまま、
読み進めていくうちに、ぶつかった言葉がありました。
「僕は、自閉症という障害を受け入れたのではなく、
僕のいいところ、悪いところを含めて、
生ききる決心がついたのだと思います」
会話のできない重度の自閉症で、
パソコンや文字盤を使ってコミュニケーションをしている
作家の東田直樹さんの言葉です。
「コトノネ」Vol.15の特集で取り上げられている木更津の
井戸端介護のこと、地域作業所hanaのこと、
それから、東田直樹さんと「コトノネ」編集長・里美さんの対談、
そのほかの記事も重なるところがあるのですが、
誌面に登場する障害のある人、認知症のある人、
ケアや支援をする人、ただそこに居るだけの人、
一人ひとり、それぞれの場所で、さまざまな出来事があり、
ギリギリな感じもあったりする中で
「生きているぞ!」という感じが伝わってきます。
「生きている」という存在感が、ずしっと響いてきたので、
胸が熱くなり、涙があふれそうになったのだと思います。
「人は、自分を受け入れなければならないと
思い込み過ぎているのではないでしょうか」
「人は、自分から逃れることは、絶対にできないからです」
という東田さんの言葉も、ずしっと響きました。
「生ききる決心」がついている人は、
「生きている」という存在感を、
周囲の人に強く感じさせ、影響を与える人でもあると思います。
私自身は、
「生ききる決心」がついているかな?
振り返ると、
まだ、「思い込みすぎ」みたいなところを、
ふらふらしている気もします。
「自分から逃れることはできない」と思うと、
覚悟が決まってくるようにも思います。
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