2015年9月18日金曜日

「あなたなら、できる」を、伝える勇気

「〇〇さんなら、できる、と思うよ」
何気なく、話した時、
相手の表情が崩れて、涙を流されたことがありました。
その瞬間、私は、自分の想像力が足りなかったことに気がつきました。
その人にとって、「できる」「できない」というのは、
とても重みのある言葉だったのではないかということです。
「▲▲が、できていないです」
「××が、足りないです」
「■■に、注意してください」
これまでの人生で、
その人は、
そんな言葉をかけられる経験が多かったのではないか。
そんな言葉をかけられた時、
心の底で、「私だって、できる」と思いたかった
のではないか。
「できる」ことを目指して頑張っていても、
実際には「できない」ことに直面し、
打ちのめされてきたのではないか。
だから、
「できる」「できない」という言葉に
過敏に反応してしまうところがあるのかもしれない。
そんなふうに考えてみると、
相手の姿、行動と、その裏にある思いが、
つながって見える気がしてきました。
「〇〇さんなら、できる」。
これは、相手に期待を示す一言です。
その一言は、相手に、
うわべだけのお世辞と捉えられることもあるし、
そうした期待を寄せられることが、
プレッシャーになってしまう場合もあります。
良い方向に働けば、相手にとって自信になり、
「できる」を実現するかもしれません。
「〇〇さんなら、できる」という言葉が、
良い方向に作用するのかどうかわからない時、
使うべきかどうか迷います。
でも、その言葉を使う時は、
良い方向に作用するように祈りながら、
勇気をもって、口にするのだと思います。

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