「スポーツの力」
2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催決定により、
こんなキャッチコピーを見かけたことがありました。
「スポーツの力」って、なんでしょう?
と思います。
私は、パラスポーツのいくつかの競技を観て、
いろいろなことを感じて、
それを共有したいと思ったりして、
取材をして、ほそぼそと発信をしています。
私に何かを感じさせるものが、
「スポーツの力」なのかな?
と考えたけれど、
なにか、ちょっとズレる感じがして
私個人は、ピンときていません。
最近、読んでいる盲ろう者の福島智さんの本に、
こんな指摘がありました。
「言葉そのものには、力はない」。
「行動が伴わないと、言葉から力は生まれないのです」
なるほど、と思いました。
「スポーツの力」という言葉は、
とても抽象的で、ざっくりした言葉だと思うので、
ざっくりしていることによって、
共感できる人が多くなるのかもしれないし、
ざっくりしていることによって、
「なんとなく分かる」で終わってしまい、
心に強く響かないのかもしれません。
「言葉そのものに、力はない」のだから、
言葉に、どんな行動が伴うかによって、
力が生まれることもあるし、
力が生まれないこともある。
同じ言葉でも、それを受け止める人、それを使う人によって、
言葉のもつ力は、異なるものになるはずだと思いました。
逆から考えると、
人に伝えたい、人から聞きたいという思いがあり、
その思いに、何らかの行動が伴うとき、
ほんの一言であっても、言葉から力が生まれる。
そういうことかもしれません。
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