「穴をあける」ことによって
初めて「つなぎとめる」ことができる。
面白い。と感じました。
人間関係の解説です。
著者は、工学博士なので
このような例えになったのかもしれません。
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しっかりした関係を結ぶというのは、2種類ある。
一つは、お互いの接している部分が溶け合っている状態だ。
これは金属を溶接するのに似ている。
言葉を変えると「癒着(ゆちゃく)」。
非常に強固な関係を結ぶことができるのだが、
欠点は、簡単に切り離せないということ、
片方が倒れると共倒れになる。
もう一つの関係は、
お互いが自分に穴を開けて
そこにボルトを通して構造的に結びつくというものである。
穴を開けるというのは、
自分の一部を損傷し、
つまり妥協をして、
相手のために切り捨てるということだ。
友達でも、恋人でも、関係を結ぶときには、
なにかしらの犠牲を伴う。
ようするに、関係を結び、構造的な一体性を得るためには、
それぞれがある程度の犠牲を強いられるという認識があればよい。
それが大人というものである。
無理に関係を結ぶ必要はない。
自分にあく穴の大きさを考え、
価値がある関係かどうか吟味した方がよい。
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森博嗣さんのエッセイ
「常識にとらわれない100の講義」にあった言葉です。
自分に「穴をあける」って、勇気が要りますね。
でも、「穴」をあけたことによって、
違う角度から物事が見えたり、
自分の幅が広がったりして、
強くなれることがある気もします。
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