オウム真理教の信者たちを被写体にしたドキュメンタリー「A」「A2」をつくった森達也さんの著書「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」。
この本の中で、森さんが繰り返し書いているのは、オウム真理教の信者たちのほとんどが善良で、穏やかで、純粋な人たちであるということだ。
しかし、そういう善良で穏やかな人たちが、「組織」を作った時に、何かが停止して、暴走することがある。
そして、穏やかで善良な人たちが、限りなく残虐になれる。
「組織」といえば、「学校」や「企業」が思い浮かぶ。
小さな単位では「家族」もそうかもしれない。
森氏は、組織に属する限り、善良で穏やかな人が残虐になる可能性(リスク)を、どこかに抱えているという。
重大な事件や犯罪が起きると、犯人の成育歴や動機を探ったりする。
自分とは「別の」人間であることを確認して、安心するのだと思う
自分には関係ない。
悪いのはアイツ。アイツのせい。
そんなふうに考えて、
それ以上の思考を停止をしてしまうのは、とても危険だと感じている。
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