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山種美術館、日本画の教科書京都編 良かったです。 |
例えば、約束したことを守らない人がいる時、あなたは、どうしますか?
「守らない人が、悪い」と考えて、守るように注意する。
守れるようにサポートする。
相手が理解し、約束を守れるようになれば、それで解決します。
しかし、どうしても、「約束を守る」ということが頭に入らない。
頭に入っても、抜けてしまう。
自分の気分しだいで、約束を破ってしまう。
そんな相手だったら、どうしたらいいでしょうか。
「この人が約束を守るのは、無理」と諦めるのも、
一つの方法かもしれません。
でも、それでいいのかどうか、別の悩みも生まれそうです。
相手との関係性や、約束の内容、その時の状況によって、答えはさまざまですね。
コーチングの視点で整理していくと、
「約束を守らない人に、どう対応するか?」という問いの答えを求める前に、
再度、確認しておきたいのは、自分自身のゴール。
「自分自身が、最終的にどこへ向かっていきたいのか?」というゴールです。
自分がこうありたい、こういう状態を目指したいという
ゴールが明確に見えていると、
そのために、何を選択すればいいのかが見えてきます。
ゴールを描いた時に、
その相手が重要な人物でないのなら、関係を断つこともあるでしょう。
その相手が重要な人物でないのなら、関係を断つこともあるでしょう。
ゴールに到達するうえで、重要な人物であるなら、
適度な距離を探すことかもしれません。
適度な距離を探すことかもしれません。
もう一つ、別の視点から考えてみると、
自分自身が心理的に受け入れがたいことについて
「そういうことも、あるよね」と許容できる余地、
白黒つけない空白みたいなものを、心の中にどのくらい持てるか、ということ。
心のゆとりを、どれだけ広げられるかということです。
村上春樹さんのエッセイ「職業としての小説家」の中に、
システム全体の調和と例外とのバランスという指摘がありました。
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どんな社会においても、もちろんコンセンサス(合意)は必要です。
それなくしては、社会が成り立ちません。
しかし、それと同時に、コンセンサスからいくらか外れたところにいる比較的少数派の
「例外」もそれなりに尊重されなくてはなりません。
あるいはきちんと視野に収められなくてはなりません。
成熟した社会にあっては、そのバランスが重要な要素になってきます。
そのバランスの取り方によって、社会に奥行きと深さが生まれます。
(村上春樹著・職業としての小説家より。一部追記)
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これは、個人におきかえると
全体の調和(信念、生き方、価値観など)と例外(違和感のあるものを受け入れる余地など)とのバランスに重なるのではないでしょうか。
つまり、全体の調和と例外のバランスの取り方が、
生き方の奥行きや深さを生むような気がします。
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