「正しい行きづりの関係」
有川浩さんの小説「阪急電車」で、登場人物の一人、
女子大学生のセリフに出てきます。
「行きづりの関係」は、
偶然、そこで出会った関係ですが、
そういう関係だからこそ、
身近にいる人からは言われないことを、
鋭く指摘されることがありますね。
家族や友人から言われたら、感情的になってしまい、
素直に受けとめられないことも、
赤の他人からサラッと言われると、
意外と冷静に受けとめることができたりします。
二度と会わないかもしれない関係だからこそ、
心の奥にしまっていたことを、気兼ねなく話せることもあります。
同じ時間、同じ場所にいる。
そこで出会っただけの他人だけど、何かが気になって、声をかける。
一時のつながりが、人生を大きく変える可能性もある。
「正しい行きづりの関係」の「正しい」は、
同じ車両に乗りあわせた誰かに関心を持つところから始まっています。
自分以外の「人」、「他人」に関心を持つと、
それまで見えていた世界が変わり、
それが、人生を変えるきっかけになるのかもしれません。
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