「はっきりしない人間になろう」
森博嗣さんのエッセイに、
こんなタイトルで書かれたものがあります。
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魅力のある人
尊敬に値する人
凄い人というのは、計りしれない。
現実も、いったいどこに本質があるのか
はっきりとは見えないものである。
物事を簡単に断定しない慎重さこそ、「深さ」であって、
意見を絶対に変えない頑固さが「浅さ」になる。
はっきりしろという周りからの重圧があるから、
自分ではこれに反発をしていてちょうどよいくらいだと思う。
「ぼんやりしていろ」というのはでない。
「勝手に決めるな」ということである。
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「はっきりしない」というのは、
優柔不断という意味ではなく、
物事を簡単に断定しない慎重さ、
つまり、思慮深さなのだと思います。
言葉が少なく、
表現はつたなくても、
自分が感じたこと、自分の考えを、自分の言葉で話す人、
そういう人の「はっきりしない」ところは、むしろ
信頼できますね。
「はっきりする」ことが必要な場面もあるけれど、
「はっきりしない」ことに価値がある場面もありそうです。
■写真は、渋谷のヒカリエで遭遇した黄色い人。
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