2014年10月17日金曜日

はっきりしない人間



「はっきりしない人間になろう」

森博嗣さんのエッセイに、
こんなタイトルで書かれたものがあります。

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魅力のある人
尊敬に値する人
凄い人というのは、計りしれない。

現実も、いったいどこに本質があるのか
はっきりとは見えないものである。

物事を簡単に断定しない慎重さこそ、「深さ」であって、

意見を絶対に変えない頑固さが「浅さ」になる。

はっきりしろという周りからの重圧があるから、

自分ではこれに反発をしていてちょうどよいくらいだと思う。

「ぼんやりしていろ」というのはでない。

「勝手に決めるな」ということである。

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「はっきりしない」というのは、

優柔不断という意味ではなく、

物事を簡単に断定しない慎重さ、
つまり、思慮深さなのだと思います。

言葉が少なく、

表現はつたなくても、

自分が感じたこと、自分の考えを、自分の言葉で話す人、

そういう人の「はっきりしない」ところは、むしろ

信頼できますね。

「はっきりする」ことが必要な場面もあるけれど、

「はっきりしない」ことに価値がある場面もありそうです。

■写真は、渋谷のヒカリエで遭遇した黄色い人。

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