「自立」の反対は「依存」ではない。
自立をしている人とは、依存する先がたくさんある人
自立をしていない人とは、依存する先が限られていて、そこしかない人
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東京大学の先端科学技術センターの熊谷晋一郎さんが、
「存在を肯定する 作業療法へのまなざし」
(田島明子・編著、三輪書店)という書籍の中で、
上記のようなことを書かれていました。
たとえば、
家族、友人、職場、近所、趣味、仕事などなど、
何か重大な物事が発生した時に、
頼れるところ、
拠りどころとなるもの、
依存する選択肢をたくさんもっている人は、
一つひとつつながりは強くなくてもよくなります。
「Aが駄目でも、Bを選べる」わけで、
「これしかない」としがみつかなくてもよく、
自立しやすい。
逆に、強い人間不信などがあると、
依存する先が限られてしまい、
「人が信じられないので、お酒や薬物しかない」
という状態にもなりうる。
依存する先がそこしかないので、
そこへのつながりは強くなり、結果的に自立しにくい。
自立について考えるとき、
「依存しているか、依存していないか」ではなく、
「依存している先が多いか、少ないか」がポイント。
依存する先をたくさん持つことが、自立につながる。
ということです。
なるほど。でした。
障害のある身体を生きている熊谷さんのご指摘は、
障害、身体、動きについて考えるうえで、
視界を開かれるように感じます。
ご紹介をいただき、ありがとうございます!(田)
返信削除こちらこそ、ありがとうございます。読み応えのある本でした (*^_^*)
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