「自己責任」という言葉が、嫌いでした。
「自分の言葉や行動は、自分に責任がある」という意味での「自己責任」は、
その通りだと思うのですが、
例えば、個人の力ではどうにも変えられない現状にいる人に対して、
「それは、自己責任でしょ」と言いきって、突き放してしまうは、少し違う気がしました。
困難を抱えている人に手を差し伸べることをしない理由(言い訳)として、
「自己責任」という言葉が使われている気がして、
それを受け入れたくなかったのだと思います。
『「原因」と「結果」の法則』は、ロングセラーとなっている自己啓発書。
タイトルは耳にしていたのですが、手に取ることを避けていました。
あなたの人生にもたらされる「結果」には、すべて「原因」がある。
「原因」をつくり出しているのは、あなた自身である。
そういうことが書かれていると想像し、
それが上記の「自己責任」に重なって、嫌でした。
実際に手に取ってみて、少し、誤解していたことが分かりました。
著者が伝えているのは、
「原因と結果の法則」を知っておくことは、
より良く生きるためのヒントになるということ。
より良い「結果」をもたらす「原因」とは、どんな「原因」か?
ゴール(結果)と、そこに近づくために必要なもの(原因)は何か?
それらを考えること、つまり、原因と結果のつながり(法則)を考えることが、
将来に向けて行動する際の参考になる。
ということだと思います。
「自分の人生は、自分で創る」という点では、
この本の内容も「自己責任」を含んでいるけれど、
他人に対して何もしないことの理由(言い訳)に使われる
「自己責任」とは異なるものでした。
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