新しい道を発見するのは、どんな時か。
経験したことや、蓄えた知識を、いったん捨てるような境地に
立てた時かもしれません。
羽入佐和子さんの著書「思考のレシピ」は、
物事の考え方について、哲学をもとにわかりやすく解説されている本です。
その中に、「反発や対立は、思考の展開に必要か」という項目がありました。
要約すると、次のようなことが書かれています。
知識が増しても、解決できないことがある。
分析をし尽くしても、分析にかからないものが残ってしまう。
しかし、
問いを続ける中で、
良いか、悪いかなど、対立を経験し、
物事を細部に分けて分析をしつくすことは、
思考の過程において必要です。
対立を経験し、分析し尽くして、
さらにそのうえで、それらを超えて、何かを発見しようとするとき、
思考は、新しい道を見出すにちがいありません。
羽入さんの説明に少し付け加えるならば、
物事を考えるとき、
良い・悪いや、どちらを選ぶかという
対立軸で考えなければならない局面はあります。
でも、その対立で考えたうえで、
その対立を超える道を探してみること。
細部に注目して、分析することは大切ですが、
細部から目を離して、全体を眺めてみること。
対立の思考や、分析の思考を経験したうえで、
それらを超えたところに立って、
思考してみようとすることが、
新たな知恵を生むということだと思います。
経験したこと、蓄えた知識を、
いったん捨てるような境地に立ってみるということですね。
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