「命には必ず終わりがある」ということは、分かっているけれど、
自分自身の「死」には、向き合いたくない。
身近な人、大切な人の「死」についても、積極的に考えたいものではない。
ただ、向き合わざるを得ない時は必ず来るし、
考えたくなくても、考えなくてはならない時が必ず来る。
そう思い、佐々涼子さんのノンフィクション「エンド・オブ・ライフ」を購入した。
いつでも読み始められるように机の上に置いていたのだが、「重そうだなぁ」「気が沈んでしまうかも」という気持ちがあり、表紙をめくるまでに少し時間がかかった。
新しい年を迎え、「えいっ!」と気合いを入れて読み始めたら、
一気に、読み終えてしまった。
確かに「重い」エピソードも綴られている。
しかし、あぁ、こういう命の閉じ方もあるのだと、教えてもらえた。
必ずしも「辛い」「重い」ばかりではないのだということを知ることができ、
救われる。
自分自身が希望するような命の閉じ方ができるのかどうかは分からない。
考えていても、いざ、その時が近づいてきたら、心が揺れて乱れてしまうかもしれない。
でも、命には必ず終わりがあるということに向き合わないまま、
ただ恐れている状態より、本書を通していくつかのケースを知ることができたのは
良かったと思う。
重いテーマだと敬遠する気持ちのハードルを乗り越えて、ぜひ、読んでほしい1冊。
#ノンフィクション
#読書
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