2020年3月12日木曜日
農福連携って何?に答えてくれる1冊
「農福連携が農業と地域をおもしろくする」は、タイトルそのままの本だ。
農業と福祉が連携することで、農業がおもしろくなり、地域がおもしろくなる。
追加するならば、働く人にとって、仕事がおもしろくなるのだと思う。
「農福連携」とは、農業と福祉の連携。
連携の仕方は、いくつかある。
社会福祉法人などが運営する施設を利用している障害者が、施設外で農業に就労する例(施設外就労・就農)
社会福祉法人などが自ら農業をする例
農家などが障害者を雇用する例
企業が特例子会社をつくって農業分野で障害者の仕事をつくる例
などだ。
福祉の分野では、障害者の働く場をつくるという課題があり、
農業の分野では、農家の担い手の高齢化が進み、担い手不足が課題になっている。
農福連携は、両者の課題解決にもつながるといわれている。
本書は、「農福連携って、何?」「どんな取り組みがあるの?」という疑問に答えてくれる一冊だと思う。
単なる解説書ではない。
具体的な取り組み事例が紹介されており、その中に登場する「人」が興味深い。
ほとんど未経験に近い人が、「なぜ?」農福連携に取り組むことになったのか?
支援する人が、どんなことに気づいたのか(気づかされたのか)
働き始めた利用者(障害者)にどんな変化が起こったのか。
季刊誌「コトノネ」の読者にとっては、過去に掲載された施設・法人の例を、再度、読みかえすかたちになるのだが、
私は、改めて読んでみて、やっぱり、いいなぁと思った。
自分も一緒になって作業したら、楽しそうだな。
と羨ましくなった。
農業、福祉、地域振興に取り組んでいる方には、もちろんお勧めだが、
今の自分の働き方について悩んだり、煮詰まっている人にも勧めたい。
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