冷え込みが厳しいので、帰宅してすぐエアコンの暖房を入れ、ホットカーペットの電源も入れる。読書でもしようと本を開いたが、数ページめくるうちに瞼が重くなり、睡魔に襲われていた。30代いや40代も前半の頃は夜遅くまで起きていられたが、最近は読書より睡眠を優先。健康維持が第一になっている。
本を読むには、気力も、体力も要ると思う。
年齢を重ねれば重なるほど、気力も体力も減退するとしたら、
これから先、どんどん本を読むのが難しくなるのかもしれない。
50代に入り、そんなことを考え始めていたのだが、
「心配は要らないよ」と言ってくれる本に出会った。
津野海太郎さんの著書「生きるための読書」(新潮社)だ。
この本は、80代半ばの津野さんが、自分よりもずっと若い30~40代の著者が書いた本を読んで学んだことや、感じたことをまとめたエッセイ。
取り上げている本の著者は、伊藤亜紗、斎藤幸平、森田真生、小川さやか、千葉雅也、藤原辰史。人文・社会系で注目を集めている著者たちだ。
津野さんは、彼らの本を読むことになったきっかけや、本の中から学んだことなどを、読者に語りかけるようにまとめている。
自分よりずっと若い世代の著者たちに注目し、彼らの発言や研究を知り、本から得た新しい知識に喜びを感じている姿が、とても素敵だ。
本書から感じたのは、津野さんは「本を読むことが好きで、楽しんでいるんだなぁ」ということだ。
これから先、もっと年齢を重ねて気力や体力が減退しても、それなりに読書を楽しめるものかもしれない。自分よりも若い世代の言動に耳を傾け、そこから学べるように、頭を柔らかくしておきたい。
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