「悩む」と「考える」のは、違う。そんなことは、分かっている。
多くの人は、そう思っているだろう。
私自身も、「悩む」と「考える」のは違うと思っている。
悩むのではなく、考えるへ切り替えようと思うけど、
うまくいかないことがある。
若松英輔さんの「考える教室 大人のための哲学入門」は、
自分の考えを深めていくためのヒントが詰まっている。
本書の中に、次の指摘がある。
『人は誰も、迷っているとき、早急に答えを得たくなるものです。すると人は、その答えに多少の毒があっても、それを飲み込んでしまう。哲学の力をつけるには、喉が渇いたからといって毒を飲むのではなく、その渇きに耐えることを学ばなければなりません。
心の渇きを真に癒すのは、世に流布する「甘い」言葉ではありません。
自分の手で掘り出したコトバです』
「悩む」と「考える」のは違う、と言う時、
「考える」ことは、目的がハッキリしていて、
答えを出すというゴールに向かって、進んでいくことであるように思っていた。
答えを出せない状態は、「悩んでいる」ように思い、
答えを出せない状態が続くと、「考える」のではなく、
「悩む」に陥ってしまいそうで、不安になった。
しかし、答えを出せない状態は、「考えている」時にも存在する。
そのことを忘れてはいけないだろう。
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