ブログでも、SNSでも、何か文章を書く時に、まず、考えたいこと。
それは、「誰に、何を、伝えようとしているのか」。
基本的なことだけど、実は、これ、しっかりできていないこともあります。
自分の書きたいことを書く場合、
思ったことを、そのまま、書けばいいというものではない。
自分が「書きたい」と思うのは、なぜか。
ちょっと、立ち止まって考えなければなりません。
自分の心の中にある不満を解消したいからではないのか。
自分のことを、より良く見せようとしているからではないのか。
書いている自分に酔っているのではないか。
いやいや、ちゃんと、「伝えたいこと」があると思える場合、
自分が「伝えたい」と思う理由も、今一度、確かめてみたいです。
本書「はじめての批評 勇気をだして主張するための文章術」は、
誰でも気軽に発信できる時代だからこそ、
文章を書くことの目的や意味、その基本について、分かりやすく学べる良書だと思います。
「批評」というと、ちょっと難しく、特別なものというイメージが沸くかもしれませんが、
本書での「批評」は、「価値を伝える文章」を指しています。
「これが良い」「悪い」「こちらに賛成(いいね!)」「あれは最悪」
伝わる文章かどうかは別として
「批評」って、実は、身近にたくさん溢れているし、
自分自身も意識せずに書いていると思います。
本書によると、「価値を伝える文章」は、「読み手を動かすもの」。
読み手の思考や行動を動かす文章だといいます。
つまらないものを、「つまらない」と書くだけでは、主観の吐露であって、批評にはならない。なぜ、つまらないのかを、他人を説得できるだけの客観性のある分析によって明らかにする。なぜ、そんなつまらないものが生まれたのか、原因や背景を論及する。さらに、どうすれば、つまらないものを面白くできるか提案する。そこまでやって、批評の第一歩だそうです。
ものすごくエネルギーが要りますね。
モチベーションを抱けないものは、批評を書くのは難しいかもしれない、と著者も指摘しています。
対象への愛があるからこそ、批評を書くことができる。
愛がなければ、それほどのものを書くことはできないということです。
「書きたい」「伝えたい」と思う時、
心の中に湧き上がるエネルギーを見つめてみたい。
それが「愛」ならば、きっと何かが書ける気がします。
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