2025年4月16日水曜日

【目的への抵抗】「コスパ」「タイパ」に疲れてしまった人に

 


勉強の「目的」、仕事の「目的」、外出の「目的」、その商品を買う「目的」、あらゆる場面で、私たちは「目的」を考えるようになっている。
 
「目的」を明確にすると、それを達成するための手段も見つけやすいと言われる。
さまざまな手段がある中で、より効率的なものを選ぶことが良いとされる。
コスト(費用・お金)は掛けないほうがよい(コスパが良いほうがいい)。
時間も掛けないほうがよい(タイパも良いほうがいい)。
そんなふうに考えがちだ。
 
コスパやタイパを追い求めると、映画を早送りして見ることになったり、
要約を読むことで読書を済ませることになる。
 
それって、本当によいことなのだろうか?
 
國分功一郎・著「目的への抵抗」(新潮新書)は、「目的」というものについて、立ち止まって考えさせる一冊だ。
 
私たちの毎日の生活の中で、「目的」を明確にする必要なことって、どれくらいあるだろう?
 
何の目的もなく、行動することに価値があるのではないか。
 
そんなことを考えさせられる。
 
特定の目的や、効率的とされる手段に縛られず、「自由」であることの価値も示してくれる。
 
「コスパ」「タイパ」の考え方に疲れた人に、お勧めしたい1冊。


Amazon 本「目的への抵抗」